財務分析 第1問 問15 財務諸表分析に関する問題
財務諸表分析に関する記述のうち、正しくないものはどれですか。
- 棚卸資産回転率の計算は、分子を売上原価とすることも考えられる。
- 大型投資を行った場合は、有形固定資産回転率は一時的に下がることがあるため、数値の評価は慎重に行う必要がある。
- 手元流動性比率はもっぱら支払能力を判断する指標として用いられるので、その数値は高いほどよい。
- 売上債権回転率を算出する歳の売上債権には、受取手形の割引高と裏書譲渡高を含めることが必要である。
解答
解答:C
- 正しい。
- 正しい。
- 手元流動性は資金効率を示す指標であるため、必ずしも高いほうが望ましいわけではない。
- 正しい。
資本回転率の分析
売上高利益率と並んで資本利益率を決定する要因が資本回転率である。投下資本の具体的な運用形態としての資産のうち重要な項目に着目して資産の回転状況を検討する必要がある。売上債権の回転
売上債権回転率=売上高 / 売上債権(=受取手形+売掛金+割引・裏書手形)棚卸資産の回転
棚卸資産回転率=売上高 / 棚卸資産※製品の残高が取得原価で評価されるのに対し、売上高は利益を加算した売価で計上されているため、分子は売上原価で計算した方が妥当という考え方もある。
有形固定資産の回転
有形固定資産=売上高 / 有形固定資産手元流動性回転率
手元流動性回転率=売上高 / (現金 + 有価証券)※手元流動性・・・貸借対象表に流動資産として掲載された現金および預金と有価証券の合計額