証券分析 第6問 Ⅳ-問4状態価格に関する問題

今日から1年後の証券分析状態について、3通りの状態(シナリオ)が考えられている。図表1は、4つの証券に関する現在価格と1年後の状態 ごとの価値、および3通りの状態に対する状態価格を示している。各状態の確率とは、現在見込んでいる各状態が1年後に生じる確率である。

図表1 現在価格および1年後の状態ごとの価値
証券現在価格状態1
確率:0.35
状態2
確率:0.55
状態3
確率:0.10
証券A345円450円350円250円
証券B問5850円700円600円
市場インデックス979.01200.01000.0850.0
国債問3100円100円100円
状態価格-0.3円0.5円問4
・市場はノー・フリーランチとする。
・今日から1年後まで、証券A、証券B,市場インデックスとも期中のキャッシュフローはない。
・国債は満期1年の割引債である。
・証券は任意の大きさに分割して取引可能である。また、税金は考えない。
・状態価格とは、将来その状態が起きた時にのみ1円が支払われる証券に、市場がつけた現在価格である。
・リスクフリーレートは6.4%とする。

状態3の状態価格はいくらですか。

  • 0.08円
  • 0.10円
  • 0.12円
  • 0.14円
  • 0.16円

解答

解答:D

状態価格とは問題分にある通り、将来その状態がきたときにのみ、1円が支払われる(その他の状態の場合には0円) 証券に市場がつけた現在価格なので、状態1になった場合に1円となる証券を100個もっていれば、状態1になった 場合には100円がもらえる。債券は状態1,2,3いづれの状態になった場合でも100円となるので、各状態の時に 1円となる証券を100個ずつ持っていることと同じである。
状態1になったときに1円となる証券の現在価格をa,状態2で1円となる証券の現在価格をb、状態3の場合をcとすると、 これらの証券をそれぞれ100個ずつ持っていた場合の価値は現在の国債の値段と同一になるはずなので、下記の通りの 式がなりたつ。
100a+100b+100c=94円(国債の現在価格)
これをといて、30+50+100c=94
c=0.14