証券分析 第5問 Ⅰ-問3オプションと原資産に関する問題

原資産としての株式、行使価格、満期が同じヨーロピアン・タイプのコールオプションとプットオプションを考える。 いま、1単位のコール買い、1単位のプット売りを行った。このポジションに加えて、次の取引のどれを行えば、原資産である 株式を1単位保有しているのと同じになりますか。ただし、rはオプションの満期までの間のリスクフリー・レート(年率換算せず) を示す。株式に配当の支払いはない。

  • オプションと満期が等しい割引債を、行使価格と同じ額面分だけ購入する。
  • オプションと満期が等しい割引債を、行使価格と同じ額面分だけ空売りする。
  • オプションと満期が等しい割引債を、行使価格/1+r と同じ額面分だけ購入する。
  • オプションと満期が等しい割引債を、行使価格/1+r と同じ額面分だけ空売りする。

解答

解答:A

■プット・コールパリティ・・・コールの価格-プットの価格+行使価格/1+r = 原資産価格
権利行使価格1000円の株式を例に、下記のグラフの通り(a)コールオプションの買いと(b)プットオプションの 売りを足すと原資産価格が0円の場合に-1000円となる右肩上がりの直線となる。
これに満期時に1000円(行使価格)となる割引債を足すことで原資産と満期価値が一致する直線となるため、 原資産価格と一致する。満期時に行使価格となるような割引債の現在価値は行使価格/1+rである。
※ただし、rはオプション満期までの間の無リスク金利(年率換算せず)である。

(a)コールオプションの買い
(b)プットオプションの売り
(a)+(b)コールオプションの買いとプットオプションの売り
(a)+(b)コールオプションの買いとプットオプションの売りと割引債