証券分析 第4問 Ⅲ-問3 コンベクシティに関する問題

固定利付債はすべて年1回利払いで、現在は利払い直後である。また、国債のスポットレートは残存1年が3.00%、残存2年が3.50%、残存3年が4.23%である。

図表1 債券一覧
銘柄名残存年数(年)額面(円)クーポンレート(%)価格(円)信用スプレッド(%)最終利回り(%)修正デュレーションコンベクシティ
社債131000問12.302.8210.57
社債2210050.013.50問2問3
社債33100293.842.8210.75
注:割引国債の額面はすべて100円。-は該当数字なし。☆は設問の関係で数字が伏せてある。

社債2のコンベクシティはいくらですか。

  • 5.03
  • 5.13
  • 5.23
  • 5.33
  • 5.43

解答

解答:E

まず、各年のPV(現在価値)を求める。
1年目のPV(現在価値)は5/1.035=4.8309≒4.83
2年目のPV(現在価値)は105/1.0352=98.018≒98.02
債券価格=4.83+98.02=102.85
1年目のPV×t(t+1)=4.8309×2=9.6618
2年目のPV×t(t+1)=98.02 ×6=588.12
上記2年分を合計すると、9.6618+588.12=597.7818となる。
これを(1+最終利回り)2と債券価格で割って、597.7818/(102.85×1.0352)=5.425≒5.43

コンベクシティ

デュレーションによる債券価格算出に伴う欠点を補い、金利の変動と債券価格の変動の関係を、できる限り現実に近づけるためのもの
また、コンベクシティは下記式で求められる。
式をみると難しそうだが、手順としては下記の通り求めればよい。
手順1:各年度のCF(キャッシュフロー)の現在価値を求めて、t(t+1)をかける →これが一番右の項にあたる
手順2:債券価格Pを求めて、手順1の結果を割る
手順3:(1+r)2で割る
PVt・・・t年に発生するキャッシュフローの現在価値
P・・・債券価格
C・・・クーポンレート
F・・・額面価格
r・・・最終利回り
1

(1+r)2
 
1

P
  Τ
Σ
t=1
C

(1+r)t
t(t+1)
F

(1+r)
T(T+1)