証券分析 第4問 Ⅱ-問6 所有期間利回りに関する問題

金利はすべて1年複利で計算し、利付債のクーポンは年1回払いとし、現在、国債市場から推計された金利は図表1の通りである。なお現在は利払い直後とする。

図表1 国債市場から推計された金利
期間 tt年のスポットレートt-1年後スタートの1年物フォワードレート1年後スタートのt-1年物フォワードレート残存t年の割引国債の価格パーイールドの利付債の利回り
1年3.00%97.09円3.00%
2年3.30%3.60%3.60%93.71円3.30%
3年3.60%問23.90%89.93円問5
4年問13.20%3.67%3.49%
5年3.40%3.00%問3問43.40%
注:割引国債の額面はすべて100円。-は該当数字なし。☆は設問の関係で数字が伏せてある。

1年後のスポットレート・カーブが現在とまったく同じとき、いま残存3年の割引国債(利回り3.6%)に投資した場合の1年間の所有期間利回りはいくらですか。

  • 3.00%
  • 3.30%
  • 3.60%
  • 3.90%
  • 4.20%

解答

解答:E

■スポットレート・・・割引債(ゼロクーポン債)の複利最終利回り。
残存3年の割引国債の1年間の所有期間利回りを求めるということは、買った金額と1年後の債券の値段がわかればよい。
1年後の債券の値段 ÷ 買った金額 =1年間の所有利回りとなる。
残存3年の割引国債の買ったときの金額は100円をスポットレートから現在価値を求めると、100/(1+0.036)3となる。
1年後の債券の値段は1年後のスポットレートカーブが現在と同じなので、残存2年の割引債の現在価値を求めて、100/(1+0.033)2
上記から、(100/1.0332)÷(100/1.0363)=1.04202≒1.042
利回りなので1をひいて、0.042 ⇒4.2%