証券分析 第2問 Ⅲ-問2 ポーターの競争戦略に関する問題



U社は売上総利益率の低い食品の売上構成比が業界でも高いが、営業利益率は業界平均との差異が縮小している。U社はメーカー商品を、消費者自らが 選んで購入するセルフ販売で扱っている。



図表2と上記の情報を参考に、U社が実行していると思われるポーターの競争戦略として、正しいものはどれですか。


  • 付加価値戦略。
  • 集中化戦略。
  • 差別化戦略。
  • コストリーダーシップ戦略。

解答

解答:D

図表2により、業界大手平均は売上総利益率の上昇により営業利益率が改善している。一方、U社は売上総利益率が低下しているが、 それを上回る売上高販管費率の低下により、営業利益率改善している。U社はメーカー商品を扱っているので、商品面での差別化要因はない。 しかし、販管費率を引き下げることで、売上総利益率が低下するような販売価格を設定し、販売面で他社より優位にたつ戦略を実行している と推測される。
これはポーターのコストリーダーシップ戦略に該当する。

ポーターの競争理論

業界の平均収益力に影響する競争要因として、市場内競争、新規参入の脅威、代替品と保管品、売り手の交渉力、買い手の交渉力を提唱した。

ポーターの3つの競争戦略

1.コストリーダーシップ戦略
2.差別化戦略
3.集中化戦略