証券分析 第2問 Ⅰ-問2 セグメント情報に関する問題
会計基準に従って開示されたセグメント情報に関する次の記述のうち、正しいものはどれですか。
- セグメント情報は、マネジメント・アプローチではなく、取引所による事業セグメント定義に基づいて開示される。
- 事業セグメントとは、企業の意思決定に従って経営資源が配分され、収益・費用が生じ、分離された財務情報が入手できるものである。
- 売上高、利益、資産で10%以上の量的基準に満たないセグメントは、報告セグメントとして開示してはならない。
- 報告セグメントの外部顧客への売上高の合計額が75%未満の場合は、それ以上セグメントを追加する必要はない。
解答
解答:B
- 開示はマネジメント・アプローチによる。
- 正しい。
- 開示義務はないが、開示しても問題ない。
- 報告セグメントの外部顧客への売上高の合計額が75%以上となるまで、事業セグメントを追加する必要がある。
マネジメント・アプローチ
企業の最高経営意思決定機関が経営上の意思決定を行い、また、業績を評価するために、企業の構成単位に分別した方法を基礎として、 セグメントを行い、また、業績を評価するために、企業を構成単位に分別した方法を基礎として、セグメント等の情報を開示する方法。事業セグメントの必要条件
下記3要件を全て満たす構成単位を「事業セグメント」と定義する(1)収益を稼得し、費用が発生する事業活動に関わるもの
(2)企業の最高経営意思決定機関が、当該構成単位に配分すべき資源に関する意思決定を行い、その業績を評価するために、その経営成績を定期的に 検討するもの
(3)分離された財務情報を入手できるもの
報告セグメント
下記のいずれかの基準を満たす事業セグメントを報告セグメントといい、企業はこれを開示しなければならない。(1)売上高が全ての事業セグメントの売上高の合計額の10%以上であること
(2)利益または損失の絶対値が、利益または損失が生じているすべての事業セグメントの利益、または損失の合計額の絶対値のいずれか大きい額の10%以上であること
(3)資産が、すべての事業セグメントの資産の合計額の10%以上であること
※報告セグメントの外部顧客への売上高の合計額が損益計算書の売上高の75%未満である場合には、その損益計算書の売上高の75%以上が報告セグメント に含まれるまで、報告セグメントとする事業セグメントを追加して識別しなければならない。