経済 第4問  Ⅱ-問1 購買力平価に関する問題

基準点をtとして、1年後をt+1としたとき、米国およびユーロの物価、金利、為替レートは以下のとおりであった。

t+1時点の購買力平価はいくらですか(t時点を基準として)。

  • 0.9805ドル/ユーロ
  • 0.9902ドル/ユーロ
  • 0.9998ドル/ユーロ
  • 1.0099ドル/ユーロ
  • 1.0199ドル/ユーロ

解答

解答:B
■購買力平価説・・・2つの通貨の間の交換比率である為替レートは、通貨の購買力が等しくなるように決まるという考え方。

相対的購買力平価説・・・為替レートが2国間の国際競争力にほぼ見合っていたと考えられる基準点を選ぶ。そして、基準時点の名目為替レート が2カ国のインフレ格差分だけ変化した場合の名目為替レートを計算し、これを現在の均衡レートとみなして、購買力平価レートと呼ぶ。


現在円対国通貨購買力平価レート =

基準時点円対通貨為替レート×
基準時点対国物価指数
現在対国物価指数
×
現在日本物価指数
基準時点日本物価指数


考え方として、ある時点より相手国の物価が上がっていたら、相手国の通貨の価値は下がる(円高になる)、基準時点より日本国の物価が上がっていたら、 相手国の通貨の価値はあがる(円安になる)。例えば、基準時点で1ドル200円だとして、アメリカの物価が2倍になり、日本の物価が買わなければ、 ドルの価値は半分になる(上記式の右辺2項目の値が1/2となる)ので、1ドル100円の円高、ドル安となる。

よって、本問題の購買力平価を求めると、為替レートがドル/ユーロとなっているので1ユーロあたり何ドルってことは自国通貨はドルとなる。 日本だったら円/ドルで1ドル120円とかって考えるのと同じ。

よって、1.00×(100/102)×(101/100)=0.990196ドル/ユーロ