経済 第2問 問Ⅰ-1 GDP統計に関する問題
GDP統計に関する記述のうち、正しくないものはどれですか。
- GDPには固定資本減耗が含まれている。
- 持ち家の消費分は家計消費に計上される。
- GDPに海外からの所得の純受取を加えたものが、要素費用表示のGDPである。
- 警察サービスは、かかった費用が政府消費に計上されている。
解答
解答:C
- 正しい。
- 正しい。
- 要素費用表示用のGDPとはGDPから固定資本減耗と間接税と補助金を調整したもの。
- 正しい。
■GDP(国内総生産)・・・一定期間に日本の国内で生産された付加価値の総額。企業会計でいうところの原価償却費(機械等が
磨り減った分の価値定価分)は考慮されておらず、GDPからは控除されない。固定資本減耗分控除される前であるため「総」生産
と呼ばれる。
■GDP(国内総生産)とGNP(国民総生産)・・・GDPは日本の国内で行われた生産活動を意味している。日本の企業が海外生産
を行っても日本のGDPには反映されないし、100%外資の企業であっても日本の国内で行った経済活動は日本のGDPに反映される。
GNPは日本国民が行った生産活動を意味する。国民かどうかは6ヶ月以上日本国内に居住しているかどうかで決定。日本国籍
保有の有無は関係ない。
■市場価格表示のNDP(国内純生産)・・・GDPから固定資本減耗を差し引いたもの。
■要素費用表示のNDP(国内純生産)・・・GDPから固定資本減耗と純関節税(生産・輸入にかかる税 - 補助金)を引いたもの。
■帰属家賃・・・持ち家を保有している世帯では、その家を貸したのと同じ収入があり、同額を自分に支払っているとし、
家計消費に計上する。
■政府消費・・・政府が生産し、政府が消費したものとして計上される。第一の種類として、警察、医療、消防、司法、学校教育
がある。第二の種類として、道路、橋、ダムなどの社会資本の使用による便益がある。