経済 第1問 問Ⅲ-2 市場需要曲線と市場供給曲線に関する問題

問1と同じX=4-Pの市場需要曲線に、C=Xという費用関数の独占企業が供給した場合、以下の記述の( )に入る数値として、正しい 組合せはどれですか。
独占価格は(ア)となる。もしも市場需要曲線がX=6-Pとなった場合、独占価格は(イ)だけ上昇する。

  • ア 2、イ 1
  • ア 2、イ 2
  • ア 2.5 イ 1
  • ア 2.5 イ 2

解答

解答:C

利潤=収入-費用である。収入=価格×生産量=P×X=(4-X)Xとなる。
よって、利潤=(4-X)X - X=4X - X2 -X=-X2 + 3X となる。
企業は利潤を最大化しようとするので、利潤の式を微分し0となる生産量Xを算出する。利潤を微分して 0となる点は生産量を増やしたときの利潤の増加が0になる点、つまりこれ以上生産量をあげても利潤が増えない点 を表す。
-2X + 3 = 0を解いて、X=3/2を得る。
算出するのはこの生産量の場合の価格(独占価格)なのでX=4-PのXに3/2を代入して、P=5/2を得る。

(イ)の算出方法も同様である。今度は市場需要曲線がX=6-Pとなっているので利潤=(6-X)X-X=-X2 +5X
これを微分して0になる生産量Xを求めると-2X+5=0、よってX=5/2。よって、P=6-5/2=7/2となり、 価格は1増加する。
■完全競争市場と独占の違い・・・完全競争市場では供給者1社が供給量を増減させても価格に影響を及ぼさないが 独占の場合は供給者1社の供給量の増減が価格に影響を及ぼす。独占企業が供給をあげた場合、価格を下げなければ 売れない。
独占企業が利潤を最大化するための生産量は「限界収入」=「限界費用」を満たさなければならない。
■限界収入(MC:Marginal Cost)・・・総収入の変化分÷生産量の変化分。生産量1単位あたりの収入の変化分。
■限界費用(MR:Marginal Revenue)・・・財の生産に要する財1単位あたりの費用。